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     第四話「良質な開業医」


 1人前の医師になるためには、医学部を卒業し、医師免許取得後、約10年の研修が必要とされる。
 
 
その後、我々医師は自分の性格、家庭の事情等で、1)医学者、2)大学病院等の病院勤務医、3)開業医のいずれかの道を選択する。
生まれつき、“人間好き”である私は、慶応義塾大学病院及び関連病院で耳鼻咽喉科学を習得した後、迷わずに開業医の道を選んだ。
医学者、大病院の勤務医は、“医学好き・学問好き”であれば充分で、“人間好き”である必要はない。そのことは、私が共に学んだ慶応医学部同級生が卒業後歩んでいる人生を見れば明らかだ。
医学知識にたけていても、人間嫌いで
は良質な開業医にはなれない。人への“思いやり・優しさ”こそ、開業医が生まれつき身につけていなければならない資質だ。又、無口では開業医としては失格だ。“お喋り”と云う言葉は普通あまり良い意味では使われないが、苦痛、不安をかかえて診察をうけにみえた患者さんを対応する医師が無口、陰気では患者さんの不安はますばかりだ。
更に、開業医は自分の家族、家庭を愛するように、スタッフ、自分の診療所に深い愛着を持たなければ、心温まる雰囲気をつくることは出来ない。
自分の分身である「矢野耳鼻咽喉科」で、患者さんに接することが、私の最高の生き甲斐であり喜びだ。
院長である私、副院長の長女、次女は常に誠意をもって患者さんに接している。
 御来院の上お確かめ頂きたい。

          2010年3月15日
 矢野耳鼻咽喉科 院長 医学博士 矢野潮